DeFiを狙うオラクル攻撃、18億円超の被害が発生

2026年7月17日EDEN Admin

分散型金融プロトコルのOstiumがオラクル攻撃を受け、約18億円相当の資金が流出しました。この攻撃がなぜ繰り返されるのか、仕組みと背景をわかりやすく解説します。

出典:Ostium suffers $18 million exploit as oracle attack wave continues to hit DeFi(オラクル攻撃の波が続くなか、OstiumがDeFiで1800万ドルの被害を受ける)

この記事は上記ニュースをもとに、EDEN向けに要点と背景を整理したものです。

「自動で動くシステム」の意外な弱点とは

朝のコーヒーを飲みながら、ふとこんな疑問を持ったことはないでしょうか。「ブロックチェーン上の取引は自動で動いているのに、誰かに操作される余地はあるのだろうか?」今回紹介するニュースは、まさにその問いに深く関わる出来事です。

分散型金融(DeFi)と呼ばれる、銀行などの仲介者を介さずにブロックチェーン上で動く金融サービスのひとつ、Ostiumというプロトコルが、約1800万ドル(日本円で約26億円相当)の資金を流出させる攻撃を受けました。被害の原因として指摘されているのが、「オラクル攻撃」と呼ばれる手口です。

オラクルとは何か、なぜ狙われるのか

オラクルとは、ブロックチェーンの外にある価格情報や市場データを、ブロックチェーン内のスマートコントラクト(自動で実行されるプログラム)に取り込む仕組みのことです。DeFiのサービスは、この外部データをもとに資産価値を計算したり、取引を自動的に実行したりしています。

今回の攻撃では、このオラクルに不正な価格データを送り込み、プロトコルが誤った数値に基づいて動くよう誘導したとみられています。実際の市場では起きていない価格変動をシステムに「信じ込ませる」ことで、大量の資産を不正に引き出すというシナリオです。

DeFiの世界では「コードは法律」と言われることもあります。プログラムが正しく動いている限りは安全という考え方ですが、そのプログラムが参照するデータ自体が誤っていたとしたら、どれほど正確なコードでも正しい判断はできません。オラクル攻撃はその弱点を突いたものです。

繰り返される攻撃が示す業界全体の課題

さらに注目すべきは、これが孤立した事件ではないという点です。記事の見出しにある「wave continues(波が続く)」という表現が象徴するように、同種のオラクル攻撃は複数のDeFiプロトコルで繰り返し確認されています。一つのプロジェクトの問題ではなく、DeFi全体の設計上の課題として業界が向き合っている状況です。🔍

利用者にとってどんな意味があるか

DeFiのアプリやウォレットを通じて資産を預けている場合、プロトコル側のセキュリティがそのまま自分の資産リスクに直結します。銀行のように預金保険制度がある世界ではないため、仕組みを理解しながら利用することがより重要になります。

対策技術も少しずつ進化している

一方で、この種の攻撃が繰り返されるたびに、業界の対策技術も少しずつ進化しています。複数のオラクルを組み合わせてデータの信頼性を高める方法や、異常な価格変動を自動で検知して取引を一時停止する仕組みなど、さまざまなアプローチが研究・導入されてきました。

Web3の技術は、使いやすさとセキュリティの両立という難しい課題をまだ解決途中にあります。今回の事例は、その現在地を示す一つのサインとして記憶しておく価値があるでしょう。🛡️